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アスクレピオスの聖域

アスクレピオスの聖域

<場所> ギリシャ アッティカ アテネ ディオニュソス劇場サイト

 ディオニュソス劇場の西側には、重要なアスクレピオスの聖域があった。アスクレピオスは、医療と健康の神で、この場所には治癒を祈願する人たちが集った。

Sanctuary of Asklepios
 2005年にここを訪れた所、大規模な修復工事が行われていた。どうやら、神殿の一部を再建するようだ。上の写真に見える三本の円柱は、まったく新しいものに見える。
 ペロポネソス半島のアルゴリスにあるエピダウロスで崇拝されていたアスクレピオスがアテネに導入されたのは、前429年にペストが流行した後。この神殿は、アテネ市民のテレマコスという人物により前420から前418年の間に創建された。エピダウロスからアスクレピオス神の像を持ってきたのは彼だといわれる。しかし、アスクレピオス崇拝が導入される以前から、この場所では、それ以前から水に関係した神が崇拝されていたらしい。
 テレマコスが創建した神殿は木造であったが、前四世紀になってから石造りに建て直され、これが地震で倒壊した後、同じ世紀の内に再建された。前一世紀の中頃、修復されたことが碑文から知られている。
 古代末期になるとアスクレピオス崇拝は衰退したが、後五世紀から六世紀には、医療の聖人である聖コスマスとダミアノスが崇拝され、ここに教会が建造された。


Sanctuary of Asklepios
 右と下の写真は、アスクレピオスの聖域をアクロポリスの上から撮影したもの。右が東側半分で下が西側半分。
Sanctuary of Asklepios
 左の写真で、右下に見えているのは、イオニア式のストアの跡。

Sanctuary of Asklepios

 右の写真は、同じ場所を2002年に撮影したもの。写真右中央の長方形が神殿であるが、現在はそこに足場が組まれて見えなくなっている(木の位置に注目すると、どれがどの部分に相当するのかが分りやすい)。神殿の北側(写真では下側)に写っているのが、ドーリア式のストアの跡。

 ここから発掘された信者の奉納品は、新アクロポリス博物館で見ることができる。

参考文献


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