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トラヤヌスの市場
現在、「トラヤヌスの市場」と呼ばれているのは、実際には商店だけではなく、住宅、もしかすると学校やホールなどの機能を持ったいくつかの建物を組み合わせた複合建築物であった。
皇帝トラヤヌスが、彼のフォールムを建築したのとほぼ同時期、すなわち107から110年に建築された。設計も、フォールム同様、ダマスコスのアポッロドロスではないかと考えられる。
トラヤヌス帝は、トラヤヌスのフォーラム、バシリカ・ウルピアなどを建造するため、クイリナーレ(クイリナリス)の丘の一部を切り崩したが、その時新たにできた斜面に、この建造物を建てている。
建材はコンクリートとレンガで、部分的にトラヴェルティーノ岩が使われている。
地面に敷き詰められていたルーニ産白色大理石の舗装は、九世紀の中頃まで維持されいていたが、その後、一時に剥され、運び去られている。どこにもって行かれたのかは定かではないが、教皇レオ四世による市壁建設・修復の材料にするため、燃やされたのではないかという仮説が提示されている。
中央に立つ塔トッレ・デッレ・ミリツィエは、12〜13世紀に造られたもの。
参考文献
- J.B. Ward-Perkins, Roman Imperial Architecture (Integrated Second Edition), Harmondsworth/ Penguin Books, 1981 (First edition in 1970), pp. 88-94.
- 青柳正規 『皇帝たちの都ローマ』(中公新書) 中央公論社 1992年、281-283頁
- Amanda Claridge, Rome. An Oxford Archaeological Guide. Oxford/ Oxford University Press, 1998, pp. 170-172.
- Filippo Coarelli, Roma (Guide Archeologiche Laterza), Roma-Bari/ Laterza, 2001, pp. 145-149.
- Roberto Meneghini & Riccardo Santangeli Valenzani, "La trasformazione del tessuto urbano tra V e IX secolo", in Roma dall'Antichita al Medioevo, Milano/ Electa, 2001, p. 29.
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