エピダウロス聖域の劇場は、ギリシャに残る古代劇場の中では最も保存状態が良好なものの一つで、その巨大さとシンメトリックな美しさは昔も今も訪れる人を魅了して止まない。UNESCOの世界遺産にも指定されている。

この劇場が建設されたのは紀元前四世紀。ローマ時代の人パウサニアスは、有名な彫刻家ポリュクレイトスが設計したと述べているが、碑文史料から、実際に建設されたのは前330から320年頃であることが分かっており、パウサニアスの記述は誤りであると考えられている。

カヴェア(座席部分)は114メートルあり、座席の列は55列(低い部分に34列、通路を隔てて、より高い部分に21列)。収容人数は1万3千から1万4千人程度と推定されている。座席の傾斜は、後部に位置する丘の自然な傾斜を利用している。

オルケストラは円形で、直径20メートル。
ステージの保存状態は悪く、どのような建造物だったかはほとんど分からない。現存するわずかな基底部も、仮設のステージに覆われていてほとんど見えない。夏の間は、この仮設ステージ上で演劇、音楽などの見世物が行われている。

私たちが2008年9月にここを訪れた時には、欧米の学校からの団体がいくつか訪れていた。研究発表をしているグループもあれば、単に騒いでいるグループもあり、また、そのグループ間でやじり合いが始まったりして、かなり騒がしかった。
Reference
- Nicos Papahatzis, Mycenae, Epidaurus, Tiryns, Nauplion. Athens : Clio, 1978, pp. 128-151.
- R.A. Tomlinson, Epidauros. St. Albans: Granada, 1983, p. 85-90.
- Robin Barber, Greece (Blue Guide), London- N.Y. 2001 (Revised reprint of the 6th edition of 1995), pp. 244-245.
- Christopher Mee & Antony Spawforth, Greece (An Oxford Archaeological Guide). Oxford/ OUP, 2001, p. 206.
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