
古代都市アシネ(現代ギリシャ語読みだとアシニ)のアクロポリス遺跡(現在、カストラキと呼ばれている)は、
トロの北端からだと歩いて15分程度の所にある。このアクロポリスは、アルゴス湾に突き出す岬を占めており、一番高い部分で海抜52メートル。頂上に登ると風景が大変いい。
この場所に人が住んでいた形跡は新石器時代に遡る。ホメロスは、都市アシネが、アルゴリスの他の都市とともにトロイ戦争に参加したと詠っている。パウサニアスによれば、アシネはアルゴスに滅ぼされ(前700年ごろ)、住民はメッセニアのアシネ(現コロニ)に移住したか、させられた。

しかし、アシネのアクロポリスはその後も要塞として使用され続けた。
アクロポリスを囲む壁(右上の写真、左は門)は前300年頃に遡り、現地の案内板は、マケドニア王ディミトリオス・ポリオルケテスによるものではないかとしている。

ヘレニズム時代の後も、アシネの防衛設備は、ビザンツ時代(六〜七世紀)、ヴェネツィア人によって(1686-1715年)も補強されている。ローマ時代には近辺に多くの人が住んでいたらしく、浴場の遺跡が残っている(一番上の写真)。
右は岬の頂上にある塔。
左に写っているのは防衛壁の一部。使われている石の大きさが違い、長い時代に渡って、何度も建て直されていることが分かる。
アシネから見つかった考古学的遺品はナフプリオの考古学博物館に所蔵されている他、この場所を長期に渡って発掘したスウェーデンにも保管されている。スウェーデン隊による最初の発掘は、皇太子(後に国王)ギュスタフ・アドルフの発案で1922年から1930年に渡って行われ、彼自身も発掘に参加した。

こちらは、アシニ岬の西側にある小さなビーチ。
湾のようになっていて、海水浴施設がある。

こちらは、アシニ岬の東側にあるビーチ。
私はここに降りて行ってはいないのだが、見下ろす限りは遠浅のビーチ。パラソルも並んでいない。
参考文献
- 現地の案内板
- Robin Barber, Greece (Blue Guide), London- N.Y. 2001 (Revised reprint of the 6th edition of 1995), p. 237.
- Christopher Mee & Antony Spawforth, Greece (An Oxford Archaeological Guide). Oxford/ OUP, 2001, p. 199.
ページのトップに戻る