『ギリシャへの扉』 > ギリシャへの旅 > スーニオ > ポセイドン神殿
<場所> スーニオ岬、アッティカ、ギリシャ

この神殿は、アテネから約70キロ離れたスーニオ岬の突端に立つ。左の写真はバスの中から撮影したため、あまり写りはよくないが、その特異な立地がよく分かると思う。神殿の周囲は防衛壁で囲まれており、サロニコス湾を守る要塞の役割も果たしていた。
この神殿がポセイドンに捧げられたものであるということは、碑文から分かっている。

ドーリア(ドーリス)式神殿で、素材は、5kmほど離れたアグリレザというところで産出する、灰色がかった大理石。この神殿が建設されたのは前五世紀半ばのことで、一説によれば、アテネのヘファイストス神殿、ラムヌスのネメシス神殿と同じ建築家の手になる。
神殿上部を飾っていたフリーズやメトープはこの場所には残っていない。フリーズの十三枚の石版は、現在ラヴリオ博物館に収蔵されている。かなり風化してしまっているが、アテネの
ヘファイステイオンのものと同じ、ラピトイとケンタウロスの戦い、ギガントマキア、テセウスの偉業が描かれていたと考えられている。
しかし、神殿建設はそれ以前に始まったことが、今も見えるポーロス石の基底部から分かる。下の写真では、一番下の段の表面が滑らかでない部分がそれ。この部分は前五世紀の初めに造られ、ペルシア戦争のために建設が中断したものと考えられる。しかし、もう一つの説によれば、この場所には六世紀の末にポーロス石でできた神殿が実際建てられたが、この神殿は前480年ペルシャ人に破壊されたため、古い基盤の上に新しい神殿を建てたのだという。
下の写真は、上の写真と同じ部分を、別の方向から撮影したもの。
柱の数は全部で34本で、前後に6本、側面に13本が立っていた。スタイロベイトの大きさは31.1m.×13.4m.柱には十六本の溝が入っているが、普通は二十本なので珍しい。

左の写真、また一番上の写真を見ると分かるように、神殿は平らな場所に立っていない。
参考文献
- Robin Barber, Greece (Blue Guide), London- N.Y. 2001 (Revised reprint of the 6th edition of 1995), p. 143.
- Christopher Mee and Antony Spawfort, Greece: An Oxford Archaeological Guide Oxford/ Oxford University Press 2001, 96-100.
- Robin Barber, City Guide: Athens, London/ A&C Black 2002, pp. 252-56.
- 現地に立っていた案内板も参照した。
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